2ちゃん中毒　引きニートがまとめやってみた

『借りぐらしのアリエッティ』　ジブリ映画の精神は変わらず

『崖の上のポニョ』以来、２年ぶりとなるジブリ映画。今回、宮崎駿は新鋭に監督を託したが、精神は変わらない。

原作は、英作家メアリー・ノートンの『床下の小人たち』。舞台を現代の日本に移し、病気療養のために祖母の妹の家で過ごすことになる１２歳の翔と、床下に住む小人の少女アリエッティの友情を描く。

まず、細やかで夢にあふれたアリエッティの世界に胸わくわく。アリエッティは食糧や生活用品を人間から借りて暮らしており、夜中にこっそり壁裏を通って住居に侵入する。くぎの階段を上ったり、天敵のネズミから身を守ったりの大冒険。苦労して手にいれた戦利品を大切に、無駄なく活用するつましい暮らしぶりを見て、自分の生活を省みた。

本当は人間に姿を見られてはいけないのだが、２人は出会ってしまう。その中で交わされる会話が深い。「君たちは滅びゆく種族だ」と人間の奢りを見せる翔に対して、アリエッティは激しく反抗する。

そう、地球は人間中心に回っているワケではない。草木も動物も、そしてもののけや小人も共存していることをジブリ作品は繰り返し訴える。そういえば、Ｖ６の岡田准一も釈由美子も小さいおじさんを見るとＴＶで良く言っていた。アリエッティの仲間が我々の近くにいるのかも。★★★★★（中山治美）

http://www.47news.jp/EN/201007/EN2010071301000290.html